最近、美容室のメニューやSNSなんかで「髪質改善」って言葉、本当によく見かけますよね。
「なんか良さそうだけど、具体的に何?」「縮毛矯正とは違うの?」って、疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「髪質改善」とは一体どんな技術なのか、どんな人に合うのか、そして、悩みを解決して憧れのツヤ髪を手に入れる方法を、どこよりも分かりやすく、お伝えします。
髪質改善とは?
まずは「髪質改善」とは何なのか。ここでは、難しい専門用語はできるだけ使わずに、髪質改善の基本的なイメージを掴めるように、やさしく解説していきます。
「髪質改善」と「酸熱トリートメント」って同じ?違う?
まず、ここが少しややこしいポイントですが、「髪質改善」っていうのは、実はかなり広い意味で使われている言葉なんです。
髪質をより良くするためのアプローチ全般を指す場合もあるし、特定の施術メニューを指す場合もある。
最近よく言われる「髪質改善」の代表格が、「酸熱トリートメント」と呼ばれるもの。
これは、少しだけ専門的な話をすると、グリオキシル酸とかレブリン酸といった「酸」の力と、「熱」(主にストレートアイロン)を利用する施術なんです。
髪の内部にこれらの酸性の成分を浸透させて、アイロンの熱を加えることで、髪の内部で新しい結合を一時的に作って、髪の形状を整えたり、質感を良くしたりする、っていうイメージです。
美容室によっては、「髪質改善トリートメント」「サイエンスアクア」「水素トリートメント」とか、いろんな名前で呼ばれていることが多いです。
メーカーさんによって薬剤も違うし、ネーミングも様々なので、予約する時とか、「これって酸熱トリートメントですか?」って確認してみるのが確実かもしれません。
この「酸」と「熱」を使うっていうのが、今までのトリートメントとはちょっと違う、大きな特徴なんです。
従来のトリートメントとは何が違うの?
じゃあ、今まで美容室でやってた「サロントリートメント」とは、何がどう違うんでしょうか?
従来のサロントリートメントって、主にカラーやパーマでダメージを受けて、髪の中から流れ出てしまった栄養分(タンパク質とか、CMCとか、ケラチンとか…色々ありますよね!)を、外部から補給してあげる、っていう考え方が主流でした。
これは特に、ハイトーンカラーを繰り返している人とか、パーマスタイルの人には、今でも欠かせないケアだと思います。
ただし、サロントリートメントは効果の持続期間が2〜3週間くらいと短めです。
毎日のシャンプーで、補給した栄養分が少しずつ流れ出ていっちゃうのは、避けられないと言えるでしょう。
そのため、定期的にメンテナンスとして続ける必要がありました。
一方で、髪質改善(特に酸熱トリートメント)は、栄養を「補給」するというよりは、髪の内部構造に働きかけて、髪自体の形状や質感を「整える」っていうイメージに近いんです。
酸と熱の力で、髪の中の歪みとか、ダメージによるガタつきみたいなものを、一時的に補正してくれる感じです。
だから、従来のトリートメントよりも効果の持続期間が比較的長いと言われています。
梅雨時の煩わしい湿気による広がりとか、ボワボワした感じが、かなり長い期間抑えられるっていうのは、魅力的だと言えるでしょう。
髪の扱いやすさが、根本的に変わる可能性がある、というのが大きな違いかもしれません。
私に「髪質改善」は合う? – あなたの髪のお悩みタイプ別チェック!
髪質改善はうねりに悩む人にとっては、とても魅力的な施術方法だと思います。
ただし、自分にはこの髪には髪質改善、効果があるのかどうかは気になるポイントですね。
髪質改善が、どんな髪の悩みに効果を発揮しやすいのか、そして、もしかしたら「ちょっと合わないかも…」っていうケースについても、正直にお話ししていきます。
こんなお悩みありませんか? 髪質改善がおすすめなのはこんな人!
もし、あなたがこんなことで悩んでいるなら、髪質改善は試してみる価値、大アリです!
- 年齢とともに、なんだか髪全体がパサついて、ツヤがなくなってきた気がする…。手触りもゴワゴワするし、全体的にまとまりにくい。
- カラーやパーマ、毎日のアイロンとかで、毛先が特に傷んで広がっちゃう!根元の方はそんなでもないんだけど、中間から毛先にかけてボワッと…っていう、あの感じ。
- 髪が硬くて、ゴワゴワしてる。特に濡らすとギシギシして、指通りが悪い。
- くせ毛ではあるんだけど、縮毛矯正するほどの強いクセじゃない。でも、やっぱり湿気が多い日はうねるし、広がるし、スタイリングが決まらない!
- 定期的に縮毛矯正をかけているけど、次の縮毛矯正までの間、根元の伸びてきた部分と毛先の質感の違いが気になる。あるいは、毛先のダメージが気になるから、全体にかけるのは避けたいけど、間のメンテナンスとして、全体の広がりやパサつきをどうにかしたい。
ひとつでも当てはまる項目は、ありましたか?
もしそうなら、髪質改善、特に酸熱トリートメントは、あなたの髪の悩みを解決してくれる救世主になるかもしれません。
髪が扱いやすくなるだけで、朝の準備時間が短縮されたり、雨の日でも気分が落ち込みにくくなったり、毎日のストレスがぐっと減る感じを体験できるかもしれません。
ちょっと待って! 髪質改善では難しいケースもある?
「髪質改善」って聞くと、なんだかどんな髪の悩みも解決してくれそうな魔法のように聞こえちゃうかもしれないけど、残念ながら、万能薬ってわけではないんです。
ここ、期待しすぎると後でガッカリ…なんてことになりかねないので、正直にお伝えしておきますと、効果が出にくい、あるいは注意が必要なケースもあるんです。
その見極めの 重要なポイントは、「髪が濡れている時」と「乾いている時」のクセの状態の違いなんです。
まず、自身の髪を思い出してみてください。
お風呂上がり、タオルドライした後の濡れた髪って、どんな感じですか?
そして、ドライヤーで乾かした後はどうでしょう?
《髪質改善(酸熱トリートメント)の効果が出やすいタイプ》
- 髪が濡れている時には、そこまで強いクセやうねりは感じない。「あれ?意外とストレート?」って思うくらい。でも、ドライヤーで乾かしていくうちに、だんだんモワモワ〜っと広がってきたり、表面にフワフワした毛が出てきたり、うねりが出てきちゃう…というタイプの方。
こういう髪質のクセは、実は髪の内部の水分バランスの乱れや、ダメージによるキューティクルの乱れが原因であることが多いんです。
酸熱トリートメントは、この内部構造やキューティクルを整えるのが得意なので、乾かした時の広がりやボワつきを抑えて、ツヤのあるまとまりやすい髪にする効果が期待できるんです!
完全にクセがなくなるわけではないけれど、「え、これ私の髪?!」ってくらい、扱いやすさが変わることがあります。
効果の持ちも比較的良いと言われています(個人差はあります)。
《髪質改善(酸熱トリートメント)の効果を感じにくい、または注意が必要なタイプ》
- 髪が濡れている時から、はっきりとウェーブがあったり、くるんとしたり、S字カーブを描くような、しっかりとしたクセが出ているタイプの方。
こういう、いわゆる「生まれつきのくせ毛」の構造自体を、酸熱トリートメントだけで真っ直ぐに伸ばすのは、正直、難しいです。
縮毛矯正のように、髪の内部の結合を切って再結合させるわけではないので、「クセが伸びた!」という実感は得にくいかもしれません。
ただし、このタイプの方でも、酸熱トリートメントで髪の表面が整うことで、ツヤは格段に出やすくなります。
くせ毛って、光が乱反射してパサついて見えやすいことが多いので、ツヤが出るだけでも、髪全体の印象はぐっとキレイになります。
「ストレートにはならなくても、このパサつき感が解消されるならOK!」という方には、試してみる価値はあると思いますよ。
- 縮毛矯正やブリーチなどを何度も繰り返していて、髪がもうテロンテロン…というか、ゴムみたいに伸びてしまうような、超ハイダメージ毛の方。
髪の体力が極端に落ちてしまっている状態だと、酸熱トリートメントの薬剤や熱に髪が耐えられなかったり、成分がうまく定着しなかったり、最悪の場合、さらにダメージが進行してしまう可能性もゼロではありません。
こういう状態の髪への施術は、本当に慎重な判断が必要です。
信頼できる美容師さんに、髪の状態をしっかり見てもらって、リスクも含めて、よく相談することが絶対に必要です。
場合によっては、髪質改善よりも、まずはダメージケアに専念することが先決かもしれません。
髪質改善のメリット・デメリット – いいことばかりじゃない?正直なところ
髪質改善(特に酸熱トリートメント)がどんなものか、どんな人に向いているか、だんだんイメージが掴めてきたでしょうか?
どんな物事にも、良い面と、ちょっと気をつけたい面がありますよね。髪質改善も、もちろん例外ではありません。
「やってよかった!」と思えるように、メリットだけでなく、デメリットや注意点もしっかり理解しておくことが、とても大事なんです。
髪質改善の嬉しいメリット
- 圧倒的な手触りとツヤ感!これは経験した人にしか分からないかもしれないけど、本当に自分の髪じゃないみたいに、サラサラ、ツルツルになることが多いです。思わず何度も触りたくなっちゃいます。
- 湿気に強くなる!これ、くせ毛や広がりやすい髪質の人にとっては、本当に、本当に大きなメリットですよね!雨の日や梅雨の時期の、あの憂鬱な「どうせ広がっちゃうし…」っていう諦めモードから解放されるかもしれません。朝のスタイリングも格段に楽になります。
- ダメージによる広がりやゴワつきが収まる。加齢や、カラー・パーマ、熱などによるダメージで失われた髪のハリやコシが、擬似的に補強されるような感じで、まとまりやすくなります。
- 見た目のパサつき感も軽減されます。
- 縮毛矯正ほどの強い薬剤を使わないことが多い。縮毛矯正はアルカリ性の薬剤で髪の結合を切断しますが、酸熱トリートメントは酸性の成分がメインなので、一般的には縮毛矯正よりダメージが少ない、と言われています。(※ただし、これも薬剤の種類や使い方、髪質によって変わるので、一概には言えません。「トリートメントだからノーダメージ」というわけではないので注意!)
- 効果の持続期間が比較的長い。従来のサロントリートメントと比べると、効果が長持ちしやすいです。個人差やホームケアにもよりますが、1ヶ月半〜2ヶ月、人によっては3ヶ月近く効果を感じられる場合も。頻繁に美容室に行けない忙しい女性にとっては、嬉しいポイントですよね。
知っておきたいデメリットや注意点
いいことばかりじゃなくて、ちゃんと知っておいてほしいデメリットや注意点もあります。
ここを理解しておかないと、「思ってたのと違った…」ってことになりかねません。
- 縮毛矯正ではないので、強いクセは伸びない。あくまで「髪質を改善」して扱いやすくするものであって、くせ毛を「矯正」してストレートにするものではありません。「髪質改善でストレートヘアに!」という過度な期待は禁物です。仕上がりは、あくまで自然なまとまり感とツヤ感、というイメージ。
- 熱(アイロン)を使うので、全くのノーダメージではない。酸熱トリートメントは、最後に高温のストレートアイロンで熱を加える工程が不可欠です。この熱が、髪に負担をかける可能性はあります。特に、美容師さんの技術力や経験、薬剤の選定、アイロンの温度設定などが、仕上がりとダメージを大きく左右します。だからこそ、信頼できる美容師さんを見つけることが、本当に、本当に重要なんです!安さだけで選ぶのは危険かも…。
- ヘアカラーの色落ちが少し気になる場合がある。酸性の成分の影響や、アイロンの熱によって、ヘアカラーが少し褪色してしまうことがあります。特に、施術直後や、暖色系のカラー(赤やピンクなど)は影響を受けやすいとも言われています。もしカラーと髪質改善を同日にやりたい場合は、施術の順番(カラーが先か、髪質改善が先か)や、カラーの色味について、美容師さんとよく相談してくださいね。
別日にするのが一番安心かもしれませんが。 - 施術後、特有の匂いが残ることがある。使用する酸性の成分によっては、施術後しばらくの間、髪に独特の匂い(ちょっと酸っぱいような、焦げたような…?)が残ることがあります。ほとんどの場合、数日〜1週間程度のシャンプーで消えていきますが、匂いに敏感な方は、ちょっと気になるかもしれません。これも、使用する薬剤によって差があるみたいです。
- 施術料金が、通常のトリートメントより高めに設定されていることが多い。薬剤や技術、持続効果などを考えると、従来のサロントリートメントよりも料金が高くなるのが一般的です。数千円〜一万円以上と、サロンによって価格帯も様々。効果が長持ちする分、コストパフォーマンスが良いと考えるか、ちょっと高いな…と感じるかは、人それぞれですよね。お財布とも相談が必要です。
- 失敗すると、髪が硬くなったり、逆にダメージしたりすることも…。これは考えたくないことですが、万が一、髪質に合わない薬剤を使われたり、技術的に未熟な施術を受けたりすると、髪がゴワゴワに硬くなってしまったり(タンパク質変性ってやつです)、ビビリ毛のような深刻なダメージに繋がってしまうリスクもゼロではありません。つまり美容室選び、美容師さん選びが、本当に、本当に大切です。口コミをしっかりチェックしたり、カウンセリングで納得いくまで話を聞いたりして、信頼できるプロにお願いしましょう。
Q&A
ここでは、よくある髪質改善についての疑問点をまとめました。
Q. 髪質改善って、どのくらいの頻度でやるのがいいの?
A. これは、髪質やダメージの度合い、どんな仕上がりを目指しているか、そして、お財布事情によっても変わってくるので、一概に「〇ヶ月に1回!」とは言えません。
ただ、一般的に、酸熱トリートメントの効果の持続期間が1ヶ月半〜3ヶ月くらいと言われているので、そのくらいの周期でメンテナンスをする方が多いようです。
でも、大事なのは「周りがそうしてるから」じゃなくて、あなたの髪の状態を見て、美容師さんと相談して決めること。
「まだ前回の効果が残ってるのに、無理に重ねてやる必要はないですよ」って言ってくれる美容師さんもいますし、逆に「この状態なら、もう少し早めにやった方がキレイをキープできますね」っていう場合もあります。
髪質改善は、やりすぎると髪が硬くなってしまうリスクもあるので、自己判断せずに、必ずプロの意見を聞いて、ベストな周期を見つけてくださいね。
Q. 縮毛矯正と髪質改善、結局どっちがいいか決められない…
A. 髪質改善と縮毛矯正、どっちにもメリット・デメリットがあるから、悩むのは当然ですよね。
すごく大まかな判断基準を言うと…
- しっかりとしたクセ(濡れていても分かるS字ウェーブなど)を、とにかく真っ直ぐにしたい!→ 縮毛矯正の方が、希望に近い仕上がりになる可能性が高いです。髪の内部の結合を組み替えるので、クセを伸ばす力は圧倒的に強いです。
- クセはそこまで強くないけど、湿気による広がり、パサつき、ダメージによるゴワつきを抑えて、自然なまとまりとツヤが欲しい!→ 髪質改善(酸熱トリートメント)** が向いているかもしれません。縮毛矯正ほどのダメージリスクを避けたい場合や、ピンッとしすぎるストレートは嫌、という場合にもおすすめです。
一番確実なのは、やっぱり信頼できる美容師さんに、あなたの髪を直接見てもらって、相談することこれに尽きます!
あなたの髪質、ダメージレベル、普段のスタイリング方法、そして「最終的にどんな髪になりたいか」という理想をしっかり伝えて、「私の髪の場合、どっちの施術がより希望に近くなりますか?」「それぞれのメリットとデメリット、リスクは何ですか?」って、遠慮なく聞いてみてください。
良い美容師さんなら、ちゃんとあなたの髪と向き合って、最適な提案をしてくれるはずです。
ネットの情報や友達の話だけで決めつけずに、プロの診断を受けるのが、後悔しないための最善策ですよ!
Q. 髪質改善したら、もうパーマはかけられないの?
A. 結論から言うと、髪質改善(特に酸熱トリートメント)をした髪に、後からパーマをかけるのは、難しくなることが多いです。
あるいは、かけられても、かかりが悪かったり、すぐに取れてしまったり、ダメージが通常より強く出てしまったりする可能性があります。
なぜかというと、酸熱トリートメントは髪の内部に新しい結合(イミン結合とか言います)を作って髪を安定させるんですが、これがパーマ液の作用を邪魔してしまうことがあるんです。
また、酸熱トリートメントで髪が酸性に傾いている状態だと、パーマ液(多くはアルカリ性)が効きにくくなる、という理由もあります。
なので、もしあなたが「将来的にはパーマもかけたいな」と考えているのであれば、**髪質改善をする前に、必ず美容師さんにそのことを伝えてください。
「酸熱トリートメントをすると、今後のパーマに影響が出ますか?」って、はっきり聞いちゃいましょう。
美容師さんによっては、「うちで使っている髪質改善メニューなら、パーマも対応可能ですよ」という場合もあるかもしれませんが、一般的には難しいケースが多いです。
施術の順番(パーマを先にかけるなど)や、使う薬剤の種類など、美容師さんの専門的な判断が必要になります。
自己判断で「大丈夫だろう」と思って進めると、取り返しのつかないことになりかねないので、必ず、必ず相談してくださいね!
まとめ – 髪質改善で、もっと自分を好きになる!
くせ毛やうねり、年齢やダメージによる髪質の変化って、毎日向き合うものだからこそ、本当に深刻な悩みになりますよね。
でも、「髪質改善」という選択肢を知って、そして何より、自分の髪質に合った正しいケアの方法** を見つけてから、髪を触ること、髪を見るのが、少しずつ楽しくなっていったんです。
髪質改善は、そんな悩みをへらしてくれるきっかけになるかもしれません。
もちろん、今日お話ししたように、メリットもあればデメリットもあります。
だからこそ、情報を鵜呑みにせず、自分の髪の状態をしっかり理解して、信頼できる美容師さんと二人三脚で進めていくことが、何よりも大切です。
自分に合った髪質改善の方法を見つけて、丁寧なホームケアを続けていけば、きっと、扱いやすくて、思わず何度も触りたくなるような、自分史上最高のツヤ髪に出会えるはずです。

